きーたんのブログ

イオンが米生産を始めることがなぜ「聖域」を犯すと言われるのか

      2015/11/22

日本の“聖域”コメ作りにイオン参入へ 農家の葛藤に海外メディア注目
http://blogos.com/article/97146/

つい最近の記事ですが、イオンの子会社「イオンアグリ創造」が埼玉県で水田11ヘクタールを借りコメ生産を開始する予定。さらに2020年までに100ヘクタールを借り上げることを目指しているとのことです。

量販店がほぼ直接米生産を行うのは初めてですかね。
トップバリューのお米はすでにありますが、これは自社農場ではありません。もし今後イオンがトップバリューのお米を順次イオンアグリ創造の作ったお米を扱うことになるとすると、これまでの契約農家(もしくは契約業者)はかなり大口なお客さんを失うことになります…。

日本ではだいたい米流通量の45%程度が自家消費となっており(外食・中食は33%)自家消費の大半は量販店で購入していると思います。

komegraf

稲作はとにかく機械にお金がかかるので(数百万、1千万円オーバーの機械はざら)大規模経営の方がメリットを出しやすいと言われてます。そして野菜ほど手をかけなくても商品になりやすいという側面もあります。ということは熟練の技術がなくても、土地と資金さえあれば規模拡大がしやすくなってます。(逆に野菜や果物の方が技術が必要とされているので、規模拡大は難しいとされてます。)

だからといってただ資金力のある会社がお米を作ったとしても、今は日本全体で見れば圧倒的に米の消費量よりも生産量の方が上回ってしまっているために、相場も下がっており利益を出すことは難しい…。
しかし、イオンがもし子会社に対して自社に必要な量を計画的に作ることができれば生産から販売まで安定して行うことができます。

これまでは企業の農業参入が農地の借入でいろいろと難しかったという問題がありましたが、以前よりも企業が農地を借りやすい制度に変わってきていますし、内情的にもそういう流れがどんどん進んでいくと考えられます。

イオンが自社生産米の生産販売でうまくいけば、他の量販店も追随していくのは必然なので、これまで量販店にお米を納品していた生産者さんや業者さんは今後より一層シビアになっていくでしょう。
米流通量の半分弱がもし全て販売者の自社生産に置き換わってしまったら、既存の中間業者はほとんどが淘汰されるでしょう。

だからこそ「聖域を犯す」という表現になっているんだと…。

 

国から言われたものを作る、県から言われたものを作る。

 

昔はそんな農業でしたが、今はそんな時代じゃないですよね。
誰に売るのか…。そのお客さんは何を求めてるのか…。競合はどういう動向か…。

僕自身もそういったものを考えていきながら、生産者の方と話しをしていけたらと日々勉強中です。

 

 - トピックス, 農業のこと

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

「有機栽培=野菜が美味しい」というのは間違い

僕が仕事として農業に携わることになって早3年。野菜の流通に携わることでいろいろな …

富士通の食・農クラウド「Akisai」で、農業はどう変わるのか

農業ICTもここまできた! 富士通の「Akisai」導入事例を多数紹介 というニ …

ランチパスポートおかやまVol.2買ったけど…

最近ちょくちょく「きーたんってなんの仕事してるの?」と聞かれます。 個人的にはち …

ぼくがダイエットに最適だと考えるおやつ

一日中ガリガリ事務仕事していると、なかなかネタが入ってこないのでブログ更新が大変 …

美味しいトマトの簡単に見分けるポイントはココ!

昨日は、シルシルミシルさんデー『2時間スペシャル』でトマト栽培の話が結構な尺でと …

オリンピック公認の「5 COLOR BLUE JEANS」がだいぶいい感じになってます!

倉敷天領デニムとTHE STRIKE GOLD(ストライクゴールド)という2つの …

野菜生産者の方は栽培計画は入念に

昨日は岡山県中央部にある山間ののどかな場所、吉備中央町の吉備高原ファームさんに行 …

打倒きーたん!「きーたん」で世界No.1を目指す!!

おバカなタイトルですみません。 どうせやるならなんか世界一を目指そうということで …

採れたて!旬のかぶが届きました~!!

「かぶ」と一口に言っても、色んな種類のかぶがあるんです。 こういう仕事に携わらな …

知らなきゃ損する!意外と知らないベビーリーフの秘密!!

みなさん「ベビーリーフ」って何者か知ってますか??? ・・・ 実は!!