きーたんのブログ

知らない土地で新規就農するなら◯◯はしておかないと難しい

   

この4月より出荷を開始いていただいている牛窓のミニトマト農家さんのところで販促用の写真を取りに行ってきました。

DSC_8477

出荷最盛期は5月ということで、まだまだ赤い実よりも黄色い花が目立ちます。

 

こちらの農園でミニトマトを作られている方は、もともと商社にお勤めだったバリバリのビジネスマン。

通称「ワッキー」

 

 

…面と向かっては言えませんが、ご自身で「ペナルティのワッキーに似てるんです」とおっしゃってから、僕はその方がワッキーにしか見えなくなってしまいました…。

 

きっと僕なんかよりも100倍も優秀であろうこの御方。
これまでに2箇所の農業グループで計4年研修をしてこられて、5年目で自分のハウスを持って栽培を始められたばかり。

これまでバリバリ会社勤めをしてこられた方が、4年間研修生として学んでこられただけでも素晴らしい努力だと思います。
でもさらにこの方がすごいことは、岡山にこだわっていただけではなく自分のライフスタイルや、しっかりと「農業」をビジネスととらえて農地を探して来られたということ。この岡山にたどり着くまでは関東や中部の農業県でも農地を探してこられました。

 

そしてここから書くこの方が牛窓でやってこられたことが、個人的には

「小規模農家さんがよそ者としてその地域で農業をするために絶対に必要なこと」

なんだろうな、と感じたことです。

 

それは…

 

「とにかく地域の人に認めてもらうことをやりきった」

これに尽きると思います。
この記事を読んでくださってる方はいろんな方がいらっしゃるので、どこまで書いていいものかと悩みますが、とにかく農業というのは栽培技術云々かんぬんの前に「農地」がなければ始まりません。「農地」ということは不動産なので、やっぱりそれぞれの農地に価値の差があるわけです。

会社勤めの方で電車やバスから遠いところに安い土地があってもそこを買って家を建てようなんて思わないですよね?
人里離れたところで暮らしたいといっても、いつ崩れ落ちるか分からない崖の上に家建てないですよね?

農地も同じでやっぱりモノづくりに適した場所をいかに探しだすかというのが重要。
でも基本的に今の日本であらゆる面で恵まれた土地で誰の所有物でもないというところは無いです。
恵まれた土地であればあるほど価値が高いわけですから、所有者も簡単に手放さない。

今日本で耕作放棄地が増えているという話しも多いですが、やっぱりそれって放棄される理由が何かしらあるんですよね。(具体的に挙げたらきりがないので省略)

 

でもこの牛窓の生産者さん。素晴らしいところでスタートできてます。
牛窓というと海に近いので岡山の中でも温かい地域ですし、このハウスがある場所も小高い山の上にあるので日照時間も長く、なんと一般的な牛窓のハウスにかかる年間の暖房費よりもはるかに安く抑えられるそうです。
そしてこの施設自体もガラス温室という強固なものでゼロから立てたらウン千万円もする代物。
これをまるごと借りられたそうです。

初期投資ウン千万円、年間暖房費ウン百万。この金額を借入してスタートしてたらおそらく返済だけで首が回らなくなってしまいますわ。
景気の良かった時代だったらまだ良かったのかもしれませんが…。

 

なんでそんなに好条件でいい農地を借りることができたのか?

 

その方は、地域の消防団にも入って地元のお祭に必ず顔を出して、地域の溝掃除、ご近所付き合いまで…

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「とにかく地域の皆さんに顔お覚えてもらえるようにできることはいろいろしましたわ」

 

…頭下がります。

いや、農家さんにとっては当たり前のことなのかもしれません。

 

でもたぶん僕は苦手なところ…。

 

最近は企業の農業参入なども活発化していますが、それは巨大規模の一部の農業の形であって、大半の農地はまだまだ個人の物になってます。
「農地」というと地面にだけ目が行きがちですが、農業用水などは別に自分専用の水がどこからともなく流れてくるわけではなくて、地域で共有しながら水を使うので水利についても使用ルールがあったりするので、どうしても地域とのつながりは無視できません。

ニュースなんかで取り扱われてる農業の問題って、かなり非農家向けの情報に寄っているので、なんとなく農業やってみようかな~、くらいの人だとココらへんの最初の落とし穴で結構つまづいている人も多くいます。

 

そんな薄いようで分厚い小規模農家としての最初の壁をしっかりとクリアした熱意あるこの方のトマト。
5月からはかなり量も出てくるので、岡山の方には目に留まる機会が増えると思いますので是非食べてみてください!

 

浦田さん(ミニトマト)

 - 農業のこと , ,

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