きーたんのブログ

OFFICE DE YASAI(オフィス・デ・ヤサイ)のローンチで思ったこと

   

野菜というキーワードがつくニュースには敏感になってしまうのは職業柄ですね…。

最近「オフィスおかん」なんかもそうですが、オフィスグリコのモデルでもうちょっと健康志向な人に向けてのサービスが出てきてますね。

「忙しくてなかなか職場から離れられない」
「帰りが遅くてちゃんとした料理食べてないから健康面が不安」

という方も多いと思いますし、個人的にももし東京で働いてたら手を伸ばしたくなるな~。というのが消費者目線の感想。

でも、そんな普通の感想を書きたくてブログを書いたわけではございません。
せっかく農産物の流通に携わっているので流通、生産側の目線で考えてみますた。

まず、一般的に野菜って消費者の方が手に取る価格の内訳ってざっくり言うと

流通経費1

 

本当にざっくりですね。
でも一般的にスーパーで並んでるものって、良くてこんなもんだったりします。
じゃあそれぞれの価格に何が含まれるかというと…

流通経費2

 

またまたざっくりしてますが、まぁこちらも参考までに書きました。
今回のOFFICE DE YASAIの話しだと、流通経費のさらに人件費の中から、

  • 商品化
  • 納品
  • 企業との納品調整
  • 商品の管理コスト(冷蔵庫の電気代)
  • 生産者との出荷調整
  • その他事務作業

と言った経費を捻出しなければいけません。
そもそも流通経費における「運賃」は生産者から東京までの宅急便代になるんですが、これも一般的にはだいたい一箱1,000円前後だったりします。(法人規模によりピンきり)
だいたいダンボール一箱に入る商品数って30パックくらいだったりするので、そうすると1パックあたり33.3円の運賃がかかってきます。

ってことは、単純計算で1ヶ月1万円の契約を40社と結んだとして、売上が40万円だったとすると…。

なんと前述の計算だとKOMPEITOの粗利は約15万円…、率で言うと37.5%…。

もちろんそんな単純計算でうまくいかないようなモデルだったらスタートしてないと思います。
このモデルのポイントは、

生産者から普段値段がつかない規格外品を安く仕入れる

というところだと思います。
もし仮に300円の商品を販売するのに生産者に対して10円しか支払ってなければ、KOMPEITOの粗利は約34万円となるのでだいぶ現実的になってきます。粗利率が85%になりますからね。月商120万円になったら粗利は102万円なので、まぁぼちぼち…。でも東京で仕事するのにその利益だと正直厳しそう…。

そもそも引っかかるところがあって…。

規格品って狙って作るもんじゃないし、みんな規格品をいかに作るかを努力している

ってこと。
つまり規格外品を安定供給というのは農家さんは全くもって望んでいない。
そもそも、規格品を作ったほうが生産者にとって利益につながりますから。

もし、「OFFICE DE YASAI」のために野菜を作ろう!と考えたとしたら、やっぱり1パック10円じゃやってられないし「100円くらいは欲しい」ということになる。

基本的に、野菜を扱う場合ある程度の規模(月に1000万円くらい)売らないと、流通側は人件費などの固定費が払えないんじゃないかと思います。

野菜って本当に体積(重量)当たりの単価があまりにも安いので、物流というのが非常にボトルネックになります。

ただ僕自身も農産物の流通に携わってまだ2年程度なので、こういう新しい取り組みは非常に気になるところでもあるのでどんな形になっていくのか楽しみでもありますね~。

 

ではでは。

officedeyasai
OFFICE DE YASAI ホームページより)

 

 

 - 農業のこと

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